『ありがとう』は大事!遊びの中から学ばせよう!

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誰かに自分の気持ちを伝える言葉で最初に覚えることの多い「ありがとう」。感謝の言葉です。どんな人でも笑顔になれるこの言葉は、人との関わりの中でとても大切な意味を持つ言葉でもあります。私たちにとってはありふれた言葉なので自然に言えるようになったと思ってしまいますが、「ありがとう」は教えなければ理解できません。現実に、何かをもらったりしてもらっても「ありがとう」と言えない子どもはいます。してもらうことが当たり前で悪気はないからです。とはいえ、言葉を話せるようになったくらいの小さいお子さんでは、感謝の気持ちを理解するのは少し難しいですよね。でも理解できないうちから言えるようにすることはとても重要です。今回は普段の遊びの中で「ありがとう」という言葉を覚え、何かをしてもらうことへの感謝の気持ちを学ぶ方法をご紹介します。

『親であるあなたは言えていますか?』

子どもは親の姿を見て成長します。親の言葉や振る舞いを真似しながら育つので、「なんでうちの子はこうなの!」という想いのある方は、自分を顧みるいい機会だと思ってください。さて、遊びの中から学ばせる前に確認しておかなければなりませんが、親であるあなたは普段から感謝の気持ちを伝える姿を見せているでしょうか?ただ言うのではなく、適切な場面で言えているかが大事です。その姿を見せていれば、遊びの中で覚える時も吸収が早くなります。特に家族のあいだでは「ありがとう」と改めて言ったりするのは気恥ずかしく感じることもあるので、言いにくいこともあるかもしれません。でも言われて嫌な気持ちになることはほぼありません。「いつも働いてくれてありがとう」「いつも気にかけてくれてありがとう」些細なことでも言葉にできると、感謝とはどんなことか子どもにも徐々に伝わっていきます。

『基本はどうぞ&ありがとう』

まだ言葉がはっきり喋れない月齢なら、おもちゃやボールなどを持たせて「ママにちょうだい」と手を差出し、そこにおいてくれたら「ありがとう」という遊びをするかと思いますが、これが基本です。まずは動作で覚えさせましょう。渡す→ママが嬉しそうな顔で「ありがとう」と言う、これを意識してやるようにしてください。もう少し月齢が進んで3歳前後になるとお店屋さんごっこもできるようになります。こちらは店員役でもお客さん役でも「ありがとう」が言えますし、うまくいけば実際に買い物に行ったときお店の人(家族以外の人)にお礼を言うこともできるようになります。照れ屋だったり、おとなしい性格でもじもじしてしまう場合は無理に言わせる必要はありませんが、これからの人生でたくさんの人と出会っていくうえでは初めての人にも言わなければならない機会はあるので、徐々に慣れさせてあげてください。

感謝の気持ちを持つようにさせるためには、普段から要求するものを何でも与え過ぎないことも大事です。ありがたみというものは、普段手に入らないものがやっともらえたときに初めて起こる感情です。蛇口を捻れば当たり前に水が出てくるので何とも思わないのに、水不足で断水したときほど水があることの大切さがわかるのと同じではないでしょうか。感謝の心を持って優しい気持ちで育ってくれたら嬉しいですね。