思わず手が出てしまった…でもこんな場合なら取り返しがつきます

昔の家庭ではお父さんのゲンコツが飛ぶなんて日常茶飯事、というイメージがありますが現代では「殴ったり叩いたりするのは厳禁」というのが常識になっています。言い聞かせていれば、その時はわからなくても続けていけばわかるから…そんなことわかっているけど、とっさに叩いてしまった。こんなとき、普段叩かないように心掛けていたらものすごく自己嫌悪に陥ってしまうものです。でも、叩いてしまってもそれを挽回できるパターンがあります。

『手が出てしまってもフォローできるのは?』

子どもは、言い聞かせてもその通りにしてくれないことが多々あります。道路に飛び出してはダメとか、危険な場所に行ったりそこで遊んだりしたらダメという約束をしても、気になるものがそこにあれば好奇心が勝ってしまうことだってあります。どれだけ危険かを言葉で説明しても理解できないのが幼児です。ですので命にかかわるような危険が迫った場合は、とっさに叩いてでもそこから引き離す必要があります。でも必ず「そこに危険があったから叩いた」と理由を説明してあげてくださいね。お友達に怪我をさせそうなときや、させてしまったときも同様です。偶然にぶつかったなら叩く必要はありませんが、故意にやろうとしたら場合によってはやむなしです。

万が一のときに思い出して!叩く場所は重要

叩くのは最後の手段ということを念頭に置いたうえで、どこを叩くかが重要になってきます。まず絶対に避けてほしいのは頭部と腹部です。重要な内臓が収まっている部分なので、大人の力で叩いたら衝撃が大きく伝わります。そしてこの箇所を叩かれると子供が受ける精神的ショックも大きいです。どんなに慌てていても頭部と腹部は叩かないようにしてください。

衝撃が少ない部位としてはお尻や腕、手、太ももなどが挙げられます。しかし思い切り叩くのはNGです。そして表情は真剣に、まっすぐお子さんの目を見て今したことはなぜいけなかったかを伝えましょう。

このとき注意したいのが、笑顔を見せて言い聞かせないことです。子どもはいつも親の表情を見ています。ママが笑っていたら「しても大丈夫なのかな?」と勘違いしてしまって危険なことをまたやろうとします。

理由もなく叩いたり感情に任せて叩くのはしつけではありません。いくら口で「あなたのため」と言っても、本当にそうなのか子どもはわかっています。愛情を持って叱られなければ子どもは心を閉ざしてしまったり、親だけでなく人間への信頼を失っていきます。それでも気づいたら手を挙げていたり、どうしても止められないといった場合はあなたに原因があると推測されます。お住まいの自治体の児童相談所や子育て支援センターに問い合わせて相談しましょう。

特に元気が有り余っているタイプのお子さんは何度言っても聞いてくれないことが多いので、つい手が出てしまう事はあるのではないでしょうか。あなたが対応を変えれば、子どもも変わっていくことが可能です。どうすれば子どもに手を揚げずに教えられるかは、普段の対応を見直すと効果的。そして基本的には叩いて良いことなし、ということを忘れないでくださいね。